「最近のマラソンは、ペースメーカーの出現で前半に動きがなく、面白くない」という声を聞きました。
マラソンの有名なエピソードと言えば、「紀元前の昔、マラトンに上陸したペルシャ軍をアテネ軍が撃退し、その勝利をアテネに伝えるため、一人の男が野を越え、山を越えて駆け続け、そして待ち構えていた市民に『我らは勝てり』と告げて絶命。勇敢な行為を伝えるこの故事が基になって、近代オリンピックでマラソンが誕生した」と記憶しています。
競技環境の進歩(整備)?と引き換えに、マラソンは「野性」を失ってしまったのでしょうか?細かな距離表示、記録の出やすいコース設定、選手個々の専用スペシャルドリンク等々、極めつけがペースメーカーです。好記録誕生の可能性を高める演出により、毎回決まったレースパターンが繰り返されているという指摘に、つい頷いてしまいます。
独自のチャレンジ精神が希薄になってしまうと、速い選手は作れても、強い選手は現れないと思うのですが…。
今のマラソンが、おもちゃのウサギを追いかけて犬が疾走するドッグレースにならないよう願っています。