昨夜から今朝にかけて、テレビで「間違った言葉の使い方」について報道されているのを立て続けに見かけましたので、ついでと言うわけではありませんが、小生が聞いたことのある間違い言葉をご紹介いたします。
「生きざま」という言葉は、その人の生き方を評価したり、賛美したりするときに使われるポジティブなものだと小生は思い込んでいたのですが、実はとんでもない誤用だそうです。
ケンカをしたような場合、相手を侮蔑する意味で「ザマを見ろ」ということがあります。
「ザマ(様)」という言葉は、相手の様子や有様をバカにしたり、あざけったりするときに使うものなんだとか。
昔は、人が惨めな死に方をすると、子供や部下を戒めるために「あの死にざまを良く見ておけ」と言っていたようで、立派な死に方をした人に対しては使われていなかった由。
ところが、「死にざま」という言葉から、いつの間にか「生きざま」という言葉が生まれてしまったのですが、最初はこの「生きざま」と言う言葉も「つまらない生きざまをさらして・・・」と自分で自分の生き方を自嘲して言うことが多かったようです。
従いまして、他人の生き方を「生きざま」と言うことは、この上なく失礼にあたるわけです。
言葉に詳しい人なら、「あなたの生きざまにひかれて」などと言われると内心腹を立てているかもしれません。
あまり頻繁に誤用されると、知らぬ間に誤用が大手を振ってまかり通るようになってしまうことがあります。
本来、正しいか正しくないかは、多数決ではないのですが・・・
我々が下す判断や決断は、多数決ではなく、正しいか間違っているかで決めなければと思います。
カモ井加工紙株式会社
鴨井尚志