国立国語研究所というのをご存知でしょうか?
日本語と人々の言語生活について調査研究をしている機関で、なじみの薄い外来語を日本語に言い換える「言い換え語」も研究発表しているところだそうです。
今、日本には「外来語」が氾濫しています。日々の生活の中に溶け込んでいるものもあれば、仕事上特殊な場合に専門用語として使うものもあります。
日本人の何割の人が英語をはじめ外国語に精通しているのか知りませんが、上述の機関が存在するくらいですから、「外来語」や「和製英語」に悩まされている人は恐らくたくさんいるのでしょう。
小生もその一人です。
外国語を嫌っているわけではありません。でも日本語で表現できるものまでわざわざ外国語にしてしまう風潮に少々疑問を感じます。
「あんた、本当に意味をわかって使ってんのか?」と言いたくなる場面ってありますよね。

今から30年近く前、初めて外国(アメリカ)へ行った時、異文化に触れることで様々な刺激を受けましたが、同時に「自分は日本人だ」と思い知らされました。
そのくせ、自分が日本のことをあまりに知らないということも痛感しました。
日本に帰る飛行機の中で、日本をもっと知りたい、日本語を大切にしたいと思ったのを記憶しています。

自分の根っこがどこなのか、自分は何者なのかを知った上で外国に行くも良し、外来語を使うも良しと思うのですが、皆さんはいかがですか? と呼び掛けておきながら、こうして書いている文章中に外来語を使わないよう、妙に気を遣う自
分がここにいます。
もしかしたら、社員との会話で外来語を使ったり、日本語であっても自分だけが理解した言葉を発したりして、誤解を招いているかもしれません。
気をつけなくちゃ!

鴨井尚志