過日、養護学校から弊社へ職場体験のため、生徒さん2名が来られました。
たった4日間の研修ですが、朝から夕方まで彼らは一生懸命仕事に取り組んでいました。
その姿は、鬼気迫るものさえ感じさせます。
彼らは、障害を持つ身であっても、「自立したい」「一人でできる」ことを必死になって行動で主張しています。
障害があるからといって、施設に入れることが必ずしも最善の策でないことは皆さんもお分かりかと思います。彼らにとって施設は、決して居心地のよいことばかりではありません。
施設という名のもとに社会から隔離されることを嫌っている人も少なからずいます。
彼らは、障害を持っていても一般社会で生きていけることを証明し、世間に受け入れてもらうことを望んでいます。
ですから、仕事に対する彼らの姿勢は、俗に言われる「健常者」より上かもしれません。
クロネコヤマトの創設者、故小倉昌男氏は「営業所に障害者を一人雇えば、社員教育なんて必要ない。思いやりと助け合いの心が自然に生まれてくる」と言っておられましたが、弊社の社員も彼らと一緒に働くことで、思いやりや心配り、気遣いが自然と出てきました。
彼らから教わることは少なくありません。
何年か前、子供を連れて養護学校の運動会を見に行ったことがあります。そのとき当時 小学校1年生の息子が、かけっこをしている養護学校の生徒たちを見て、「ぼくだったら、もっと早く走れる!」と言いました。息子の中には「障害者」という言葉が存在しません。
大人にはない平等な目です。