近江商人の商法と理念は、「売り手よし、買い手よし、世間よし」 という「三方よし」の考え方が基本となっているそうです。
昔の近江の商家には、「他国へ行商するも、総て我事のみと思わず、その国一切の人を大切にして、私利をむさぼることなかれ」 という家訓があったとのこと。
商いは、売り手と買い手という当事者だけでなく、社会全体の幸福につながって、初めて成り立つという教えです。そして、当然のことながら三方の中に優先順位はありません。
理想論として「世間よし」の域にまで配慮することはあっても、それを実践できるのかどうかは、最近多発しているお騒がせ事件を見れば、明らかです。
「三方よし」が、いつの世でも事業の存立基盤であることに異論はないと思います。
「我が方よし」だけにならぬよう、気をつけたいですね。