「絶対値」

経営とは数字である。人が動き、ものが動くと、数字が動く。ポイントは、数字の捉え方だ。
数字の基準は、かつての「相対値」から「絶対値」へと変わっていると思う。
例えば、ある地方都市の税収が、前年1000億円だったとしよう。これが今年は98.1%となった。役所の人は、「ほぼ前年並みで、まずまずです」となるだろう。
冗談じゃない。1000億円の1.9%といったら、19億円になるじゃないか。
同じケースは会社の中にもたくさんある。率やパーセントというのは、大事な数字を隠してしまう。 数字が隠れてしまうと、実態が隠れていく。すると、その影響で人の奥底にある向上心や意欲まで見えなくさせてしまうんだ。
だから、仕事の精度を高めるためには、「絶対値」でなければダメなんだ。