昨夜、サッカー日本代表が来年開催されるドイツW杯の出場権を獲得しました。
皆さんの多くも、テレビで観戦し、ニュースで確認し、新聞でおさらいをしたのではないかと思います。
私もそのうちの一人ですが、日本代表チームのプレーぶりと結果は大いに気になったものです。
私は、今回のワールドカップ予選を通して、数々の好プレーはもちろん、勝利への執念、勝負の駆け引き等々色々な場面で様々な感動と教訓を得ましたが、その他にもサッカーとは直接関係ないところで気になることがありましたので、私の観戦記番外編として書いてみたいと思います。
我が日本チームを応援するサポーターは、その大半が若者で占められているようです。顔に日の丸の絵を描き、手にメガホンや太鼓を持ち、選手と同じユニフォームを着て、次から次へとめまぐるしく展開されるプレーに一喜一憂しながら、声をからし必死の形相で応援していました。そんな彼らが連呼する「ニッポン!ニッポン!」の大合唱は圧巻ですし、応援を受ける選手もさぞかし勇気付けられることと思います。
さて、現代の若者気質とは、まわりからとやかく言われることを嫌い、自分の個性を大切にして、集団での行動をあまりしないものだと私は勝手に思い込んでいました。それに、多くのことが欧米の影響を受けているため、今の若い人たちには日本人という民族意識も日本国という国家意識も希薄になっているのではないかと思っていました。しかし、あの「ニッポン!」の大合唱は、私の現代若者気質を少なからず変えてしまいました。
「最近の若者は・・・」という言葉は、古代エジプトの頃から言われ続けているそうですが、その「最近の若者」が、自発的に集まり、一つになってあの大声援、大応援をやっています。また、日本チームが負けたとき、涙を流しながら「悔しいけど、また今度に期待します」「選手にお疲れ様と言いたい」と素直に感想を述べていたサポーターは皆、若い人たちでした。それに比べ、選手の起用方法や戦術、選手の技量に至るまで頼まれてもいないのに批評をしていたのは、世間で「おとな」といわれる四十代以上の人ばかりです。評論家になるのは、サッカーに関わる人の仕事であって、一生懸命戦った選手たちに掛けるサポーターの言葉は、「有難う、ご苦労様、頑張れよ」以外に必要ないのではないでしょうか。
以前、テレビでサッカーを一緒に見ていた友人の一人が「ウチの息子もサッカー選手で活躍するくらいになってくれたらなあ。なんせ人並みのことも満足にできやしない」と呟いたとき、隣にいた別の友人が言いました。「人並みのことができないってことは、人とは違うことができるってことじゃないのか。そう思って見ていないと子供は育たないよ」。
「日本はダメだ」と誰も彼もが言っています。しかし、若者たちは今までのどの時代より見栄を張らず、強制もされず、正直に生きています。これは将来必ず新しい価値観を生み出すでしょう。
頑張れ若者!
青年部の中ではオッサンの鴨井より