「私たちは視覚障害者として選ばれた。これは、すごい運だと思いませんか」
全国盲学校弁論大会で入賞した16歳の少女が語った言葉を見つけました。
目が見えない不自由さを挙げつつ、「代わりにほとんどの音がドレミの音階に聞こえるほど聴覚が発達したし、駅や路上で知らない人のちょっとした手助けに人間の温かさを実感できて幸せです。障害を持ってラッキーだと考えれば、世界は広がります。」と彼女は言います。
ハンディを「ラッキー」と言えるようになるまで、彼女はどれほど「見えない」自分と向き合い、焦りやあきらめと戦ってきたのでしょうか。この先、どんな壁にぶつかっても、自分を見つめ、自分を知り、自分で考えを練り、積極的に生きることを体得した彼女は、きっと乗り越えていけるでしょう。
健常者といわれる我々は、彼女ほど、自分を知っているのでしょうか?問い直してみる価値は充分にあると思います。