記事の抜粋です。
オルファ株式会社の岡田四郎社長は、次のように話しておられた。「すべてにわたって、最終的に問われるのは『 品格』 ということではないでしょうか。
国も、会社も、個人も」岡田社長は「多様化するとも多角化せず」を基本方針とし、カッター一筋の堅実経営に徹してこられた。
その結果、オルファの製品は今や国内外で高いシェアを誇っている。
「オルファ」という社名と商標は、“折る刃”式カッターに由来する。刃先を少し折っただけで再び鋭い切れ味が得られるオルファのカッターを愛用している人は、読者の中にも多いことだろう。
製品が国外でも普及しているのに、同社の工場は海外に一カ所もない。
小さな会社が海外に工場を建設するとなれば、全社一丸となって取り組まなければなるまい。
そうすれば力が分散して、それだけ主体部門が手薄になる。協力工場の仕事をなくしてしまうことも、とうていできない。
それが大きな理由だという。
本業に徹して浮利を追わず、協力企業との共存共栄の道を求めて社会への貢献に努力する岡田社長の経営姿勢は、そのまま「オルファ株式会社の品格」となっている。